性器ヘルペス(セイキヘルペス)
感染経路
単純ヘルペスウイルスが、性器やのど、直腸などの粘膜に感染します。
他者の粘膜と自分の男性器、女性器、のどなどが接触することで感染のリスクがあります。
セックスでは、おもに以下のような行為によってヘルペスに感染する可能性があります。特に、性器または周辺に症状が出ている時は、より感染しやすくなります。
- コンドームをつけずにペニスを膣やアナルへ挿入する・される
- コンドームなしで他者のペニスを舐める(フェラチオ)
- 他者の膣を舐める(クンニリングス)
症状
- 男性
男性器表面にうずくような痛み、ヒリヒリ感などを感じ、潰瘍(皮膚が浅くえぐれている状態)ができます。
太もものリンパ節が腫れ、発熱などの症状がでることも多くあります。 - 女性
女性器に水疱(水ぶくれ)や潰瘍(皮膚が浅くえぐれている状態)ができます。
太もものリンパ節が腫れ、発熱などの症状が出ることも多くあります。
また、歩けないほどの痛み、排尿困難といった症状も出ることがあります。
無症候期間
潜伏期は2〜21日程度ですが、無症状で気づかないこともあります。
治療法
内服、静注による抗ウイルス薬の投与をします。
症状が軽い場合には、軟膏の薬剤を使用します。
予後
抗ヘルペス剤によって症状は治まりますが、ヘルペスウイルスは体内に残ります。
疲労やストレスなどによって再発することがあります。
また初めて感染した後には抗体ができますが、再発を防ぐものではありません。
妊娠・出産への影響
妊娠している人がヘルペスウイルスに感染したままの場合、胎児に感染する可能性がある他に、流産、早産、死産など出産に影響がでることがあります。
ワクチン
ヘルペスを予防するためのワクチンはありません。
セックスの際にコンドームを使用することで感染リスクを減らすことができますが、完全に予防できるものではありません。
他者への感染リスク(治療前〜治療後)
治療前で粘膜に症状が出ている際は、セックスの際に他者への感染リスクが高くなります。